君たちはどう生きるか
この本を読んだ。
マンガだけれど、マンガじゃない部分が半分近くあるので驚いた。
中学生のコペルくんと、おじさん(30代?)の話。
世の中は自分を中心に回っているのではない。
世の中の人は目に見えないけれど網の目のようにつながっている。
偉人も自分も大きな流れの中の水玉に過ぎない。
などの、人として生きるとは何か?を書いた本だ。
本として発表されたのは1937年というから80年も前なのであって、文章のそこかしこにその時代ならではの
「〜でなくてはならない」
とか
「〜となるべきである」
という表現がある。
現代では出来るだけ避ける表現だと思う。
この本をただ1つの本として読んでいたら受け取るものはほんのわずかだったと思うけれど、これを原作に宮崎駿さんが最後の長編アニメ制作をしていると思うと受け取り方が変わる。
宮崎駿さんの、世の中に、もしくは10歳以下の子供たちに伝えておきたいことがここにあるのだなという受け取り方になる。
前時代的内容だが、現代が失った情熱・元気・活気・関係性・生産・立場・存在などが確かに書かれていた。