みずたま色の空

こどもやごはんや日々のこと。

ひとりランチの理由 

先日久しぶりに集まった同級生たちとのランチで、 「いつもランチしに行っていていいねー」 と言われた。 いいよね、確かにいい。 ひとりでランチって最高。 みんなと一緒に学校にいたあの頃からは想像もつかない大人になったけど、ひとりランチは今とても貴重な時間として私の中にある。

今これを書いているのも会社の近くの喫茶店で。 今日は空いていて私しかお客さんがいない。いつもなら常連さんがカウンターに座って新聞を読んだりしているのだけれど。 ここには月2回くらいくるようになった。お店の人にも顔を覚えてもらったようだ。 いつも私はひとりなので、2人かけの席に荷物と私が座ることが多い。座る場所も定位置になってきた。

私がひとりでランチに行くのは優雅にOL生活をしているからではなく、会社のお昼休みから逃げてきているからである。 会社では女子更衣室にあるテーブルでみんながご飯を食べる。前半後半で女性社員が二手に分かれてお昼に入る。 1年8ヶ月ぶりに仕事に復帰した時、最初に驚いたのはこのお昼休みだった。 今思えば産休に入る前からだったのだけれど、そこはとても居心地の悪い場所になっていて、毎日お昼休みが苦痛で仕方なくなってきた。 女子更衣室のお昼休み、話題はいつもこんなふう。 ・誰かの悪口(ターゲットはいつも一緒) ・有名人のスキャンダル ・今やっているドラマの話 ・子供の学校のことや地域のこと

子育て中のママさんが多いので(といっても子供は中高生がほとんど)、学校の話もよくある。 それはまあ聞いていてそんなに嫌な気持ちにはならないのだけれど、それ以外は本当にこれっぽっちも話についていけないしついていく気もないので、私はいつも無言で味のしないご飯をもぐもぐすることになる。 お昼休みは1時間。1日の中で最も苦痛な1時間になってしまった。 誰かの悪口というのは、自分を卑屈にして言うケースもあって、それはそれで卑屈自慢オンパレードみたいになってしまう場の空気にまたゲンナリ。 みんな元気だな、人にそんなに興味があるなんてすごいな・・・くらいの感想しかないので、発言することも特にしない。 言っている方も言われている方もお互いわかってやっていることだから、みんなで 「ねー。あれはないよねーーー」 って言い合うことでスッキリするのだろうか。 私はちっともスッキリ出来ないので、いつしかそこから逃避することを考えるようになった。

ちょっと更衣室のすみで携帯をいじっていると 「なにか重要なメールなの?」 とか声をかけられたりするので、自分のやりたいことも出来ない1時間。 そうだ、外に行こうと気がついたのは仕事に復帰してから2ヶ月ほどたった頃だったと思う。 外に出てみたらなんと有意義なことか!! 同じ1時間でも全然違う。 しかも、外に出てのびのび過ごした後は仕事も捗るのだった。

だから私は外でひとりランチをする。