みずたま色の空

こどもやごはんや日々のこと。

ひとりになる時間

ひとりでいることが苦痛で常に誰かといないと不安な人。

ひとりでいることも好きだし誰かといることも好きな人。

ひとりでいることが大事で誰かといると落ち着かない人。

色々いるわけです。

私は「ひとりでいることも好きだし誰かといることも好きな人」だと思っていたけど、これちょっと違うなと気がついた。

私は「ひとりでいることが必要な人」なのだった。

勝手な憶測では、誰だってひとりでいる時間は必要なのではないかと思う。

あー、いまわたし、ひとりだわ。

っていう瞬間は時々あるといい。

これが常態化すると、それで良い人と、それでは苦しい人に分かれてくると思う。 だから常態化の話じゃなくて、時々あるといい。

子供の頃は家族と一緒だからひとりだと思ったことはなかった。

高専の頃は5年間寮にいたからひとり部屋でもひとりになりきれない気持ちがしていた。そんなときは屋上に行くのだけど、先客がいたりするんだなぁ。

社会人になって1人暮らしをはじめたら、これぞまさにひとりだった。ひとりすぎて、ひとりを満喫していなかったと今思う。ひとりが当たり前だからひとりの特別さには気が付けていなかった。常態化していたからだと思う。

同棲して結婚して、2人暮らしになっても、割とひとり時間は持っていた。ひとりで過ごそうと思えば過ごせたし、適度だった気がする。やっぱりそのときは気がついていないのだけど。

切迫早産で2ヶ月弱の入院をして、産後に5日間入院をして、そのどちらもひとりではなかった。4人部屋に私1人のときもあったし個室のときもあったけれど、常に助産師さんや看護師さんの気配を感じていたから。ひとりでは心細かった時期だから助かった。

子供が生まれて、ひとりって何だっけ?という日々になった。 夫が泊まりの仕事や飲み会で夜いないことも月に何度かあり、そういう日は娘を寝かしつけた後『わたしタイム』がやってくる。今夜はあのオヤツ食べちゃおうと、いそいそとお茶をいれて本かPC片手にソファに座った……途端に聞こえる、寝室からの泣き声。 小さくため息をつきながら娘の元に行き、もう一度寝かしつけて、1時間後くらいに布団から出るとさっきのお茶は冷め切っている。温め直すか諦めるか。仮に温め直しても、その後しばらくするとやっぱり寝室から聞こえる泣き声……。

ひとりって何だっけ?という日々を過ごしていたら、自分の頭の使い方を忘れはじめたように感じる。頭の中や心の中を整理しようにも整理する時間がない。ひとりでやりたいけどひとりになる時間がない。

ひとりでやりたいことはどんどんたまっていく。ひとりでいることは必要なことなのだ。

誰かといることが当たり前になった今、ひとりになる時間をどうやって作るかが自分の有り様に繋がる鍵だと思う。