みずたま色の空

こどもやごはんや日々のこと。

モモ

中学生のころだったか、その数年後だったかよく覚えていないけれど、父から1冊の本をもらった。 モモだ。 当時の私は割と読書家で小学校も中学校も図書委員だったくらいだけれど、モモは読んだことがなく、しかしながら読みたいとお願いしたような記憶もない。読みたければ図書館で借りられる、学校の図書館には必ずあるといっても過言ではない名作だと知っていた。 ある日父がその本を買って私にくれた。 確か、 「この本は持っていたほうがいい」 と言われたような気がする。 借りて読むのではなくて、買って持っていたほうがいいという意味だった気がする。

結局その本は途中まで読んだところで最後まで読まずに実家のベッドの下あたりにしまい込まれた。 割と読書家だったのになぜか読み進まない本だった。 なぜだったかはわからない。

先日、大好きな「グレーテルのかまど」という番組を見ていたら「モモの金色の朝食」をやっていた。 あらすじだけなんとなく知っていて、途中で読むことをやめたモモ。 実はずっと、この20年くらいずっと心の中にひっかかったままだった。

グレーテルのかまどであらすじを見ていたら、なんだか無性に今読むべきだなと感じた。 モモ、今の私に必要な本だなって。

残念ながら父からもらった本は実家にあるので、楽天電子書籍を買って、通勤時間に読みはじめた。 まだ冒頭のほうで、これから時間泥棒たちが動き出すぞ・・・というところ。 ここまでですでに、当時の私が気が付いていなかった「話を聞く天才」としてのモモに衝撃を受けている。 すっごい話だったんだなこれ・・・と思いつつ読んでいる。

ここ10年くらいすっかり本を読まなくなった私だけれど、電子書籍を買うようになって徐々に本を読むことを生活に取り戻し始めた。 1年で50冊読もう。