みずたま色の空

こどもやごはんや日々のこと。

通勤途中のコンビニが面白い

朝夕通る通勤途中のコンビニ2件。
大手チェーンのコンビニであって、ローカルのコンビニっぽい商店ではない。
その2店が面白い。


コンビニA(仮名)は、以前から面白さを醸し出していた。
初めて入店し、期間限定のチョコレートを買ったときのこと。
レジにいたのは70代後半と思しきおじいちゃん。慣れた手つきでレジを打ちながら、
「こぉんな高いチョコレート買う人いるんだねぇ」
と話しかけてきた。そのチョコレートはダースの期間限定品で400円弱だったと思う。探しに探して見つけたものだったから、私は2箱買っていた。
「これ、今大人気でなかなか手に入らないんですよ」
と答えると、
「へぇ。こんなのが人気なの?わからないもんだねぇ」
と笑っておじいちゃんは言った。

数ヶ月してその店に行き、飲み物を買おうとレジに行くと、レジカウンターの向こうには女性店員さんが3人いた。全員65歳以上に見える。平均年齢70歳くらいではないか。
コンビニの制服を着て、町のなんでも商店のような雰囲気を醸し出しながら、何やら楽しそうにガハガハ笑っている。
見回したが、他に店員さんはいない。
その後横を通るたびに気になってガラスの向こうにいる店員さんを見るけれど、おじいちゃんとおばあちゃん以外を見たことがない。
コンビニだけど、なんとなく棚の並び方や商品の陳列が雑多で田舎の商店ぽさを感じさせる。
大きな駅の最寄り駅でありながらこの存在感。目が離せない。


もう1つのコンビニBは先月まで特筆することのないコンビニだった。こちらのコンビニには週1回くらい寄るが、いつも20代〜30代の店員さんがソツなく仕事をしていて、たまにここで100円のホットコーヒーを買って仕事に向かった。

このコンビニに大きな変化があったのは今月のことだ。
朝いつも通り入店すると、
「っしゃいあせ〜〜!!!」
という爆音に迎えられた。
ビックリして音の方を見ると、体格が良くて、ニコニコ笑顔で、丸刈り頭の30代後半くらいの男性が次のお客様にも大声で挨拶していた。
レジで会計してもらうときも声が大きい。

「ああたためますか!!」
「ポイントカードはおもぉちですかぁ!!!」
「っちまんえんあいりまぁす!!!!」
(一万円入ります)

もう、面白くて仕方ない。とびきりのニッコニコで言ってくれるので、声の圧が強すぎるんだけど新鮮でいいものだと思う。 新鮮ついでに、彼を見るたびに、
「おねぇさん!!
今日はいいマグロ入ってるよ!!」
と言ってピッチピチな魚を出してくれそうな気がしてワクワクしてしまう。

きっと、前職は魚屋か居酒屋だったに違いない。

彼のネームプレートには「店長」と書いてあるので、コンビニBのこれからが楽しみで楽しみで仕方ない私だった。