みずたま色の空

こどもやごはんや日々のこと。

群馬 焼きまんじゅうが美味しすぎた

先週末は群馬に行ってきた。思いついたら行ける距離で、いつもの場所とは違う文化を見られるのが近距離旅の醍醐味だろう。
そういえば私が学生の頃読んでいた雑誌で、近距離旅のことを『ちょっ旅』とか言っていた気がする。

話がそれたけど、群馬についてメモしておこうと思う。

群馬のイメージは空が白いことなのだけれど、今回は薄いブルーくらいで過去に何度も見た真っ白な空ではなかった。あれは群馬としては快晴なのだろうか。とても天気のいい日だったことは確か。

旅先ではご当地のものが食べたい私。
最初は赤城に行って名物のソーセージを頂こうと思っていたのだがスケジュールが厳しくなり断念。それならばと思い出して食べてきたのは群馬名物『焼きまんじゅう』だ。

まんじゅうとは一般的に、小麦粉で作った生地にあんこを包んで蒸したものを指す。しかし群馬の『焼きまんじゅう』は中身がなくて生地だけだ。いや、あんこ入りもあるけれど、あんこ入りはあくまでもオプション。スタンダードはあんこなしのまんじゅう生地のみに、甘い味噌ダレが絡まったものだ。
焼きまんじゅうは検索すると群馬県中にあるけれど、群馬出身の人曰く
「前橋の名物」
だそうなので、前橋から広がったのかもしれない。
群馬県中にあるのに、群馬を一歩出るともうないというのも面白い特徴だと思う。

焼きまんじゅうはお店によってタレも生地も違う。あんこ入りを置いていないお店も多いらしい。
今回私が食べたのは太田市の山田屋さんの焼きまんじゅう。これだ。

お店はオープンエアーで…と言うと響きがいいけど要は壁がなく風吹きさらしで、椅子とテーブルが並べられている。窓口でおじさんが
「はい、いらっしゃい。何本焼きます?」
とイキナリ聞いてくるのでメニューを見たら1本から20本まで値段が書かれていた。あんこ入りは無かった。
2本注文し、待つこと数分で熱々の焼きまんじゅう登場。テーブルの横にあるポットと湯のみでお茶を用意してその場で焼きたてまんじゅうをいただく。

まんじゅうはフワフワタイプ。過去に2つのお店の焼きまんじゅうを食べたことがあるが、ほかはもう少し中身がしっかりつまった生地だった。山田屋さんの焼きまんじゅうはフワフワでとても軽い。見た目にはすごく量が多そうに見えるけれどフワフワなので1本は軽くいける。2本食べてもよかったなと思うくらいだった。
お茶はものすごく熱くてほぼ熱湯で、まんまと口の中を火傷するハメになった。風吹きさらしだけれどお茶はなかなか冷めない。おかげで少し寒くても、熱々のお茶と焼きたてまんじゅうのおかげで寒さは忘れられる。

フワフワの生地の表面はカリッと焼かれていて、香ばしい甘味噌がこんがりと焦げている。まんじゅうに少し染み込んだ加減も良い。
大きな串から箸で1つずつ外してほうばると口いっぱいにお味噌の香りとまんじゅうの麹の香りがして幸せになる。
そうそう、焼きまんじゅうは麹を混ぜて発酵させてあるので、イーストで作るパンのようなフワフワではなく、ベーキングパウダーで作る蒸しパンのようでもなく、メレンゲで作るスポンジケーキのようでもない。フワフワなのにもっちりしている。小麦粉の香りと麹のふんわりした香りがする。美味しい。

焼きまんじゅうはお店で焼きたてをいただくのが一番美味しい食べ方だと思うが、お持ち帰りやお取り寄せ用の自分で焼くまんじゅうとタレがセットになったものも売っている。山田屋さんの売り場には、156個入りという巨大な箱が置いてあった。家で156個焼くというのはかなり辛い。主食にするしかない。
私は最初自宅用に小さい持ち帰りセットを買おうと思っていたけれど、店で食べる味を超えることは不可能そうだと思って買うのをやめた。きっとどこかの物産展とかで見かけたら買っちゃうだろうなと思う。

お店によって味は違うので、群馬に行ったらまた別のお店も行ってみたい。

今回食べたのはこちらの山田屋さん。